おじいちゃんの封筒
棟梁の仕事を引退した後、
「年寄りは手を動かす方が健康にいい。」
と、広告の紙でメンコを作り始めます。
「年寄りは生産しちゃいけない。」
と言って、作ったものは
ゴミ箱に捨てていました。
その後、
封筒も作るようになります。
ティッシュ箱のミシン目の付いたもの。
穴の空いたところを継いで
パッチワークの様になったもの。
紙が薄くて破けそうなものは
別の紙を重ねて。
厚いものは裂いて。
使う道具も工程に合わせて
包丁・ペーパーナイフ・カッターなど
使い分けていたそうです。
必要のない文字を消す為や
ツルツルの紙を糊付けしやすくするために
ヤスリをかけていました。
呼び方も「紙の仕事」
作るものは変わったけれど
元大工のこだわり。
繰り返された毎日から生まれた封筒に、
大きな力を感じます。
※「おじいちゃんの仕事 紙の仕事」より抜粋
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